カードック(2007年2月号)



 

少子高齢化時代を勝ち抜く筆跡

来年からは団塊の世代がいよいよ定年を迎え、少子高齢化とあいまって、人材難や技能継承が経営問題として表面化してくる。
そこで、今回は、良い人材が集まり、大いに頑張ってくれるようになる社長の筆跡を説明しよう。

 

■良い人材には2パターンがある

良い人材とはどのようなタイプの人材だろうか。いろいろな言い方はあるだろうが、少なくとも「自から課題を発見して解決を図っていくような自主的な人間」といってよいだろう。
そのような意欲・探究心を持った人材とはどのような人間なのか。
最近の社会学では、同じ意欲でもそれには「インスツルメント」と「コンサマトリー」の2タイプがあるといわれている。  インスツルメントとは、お金や立身出世のために頑張るという、いわば手段として努力するタイプである。コンサマトリーとは、仕事そのものの面白さで頑張るというタイプである。昭和一桁世代は、インスツルメント9に対しコンサマトリー1程度の割合で、ほとんどが手段タイプといわれる。しかし、団塊世代になると7対3程度になり、最近の30歳代ともなると、4対6程度でコンサマトリーが多くなっているといわれている。
若者に対し、「条件もいいし将来性もある仕事なのに何故頑張らないのだろう」と思ったことのある社長は少なくないだろう。
中小企業の社長は、もともと向上心の強いインスツルメントタイプが大部分だから、コンサマトリーの比率の高い若者を理解することがなかなかに難しい。しかし、このインスツルメントとコンサマトリーという二つのタイプから考えると理解しやすい。

■筆跡を変えて行動習慣を変える

そこで、どちらのタイプであっても、社員がやる気になって頑張ってくれる社長の筆跡について説明したい。
筆跡は、手が勝手に動いて書いているのではなく、脳の指令によって書いている。だから筆跡には書き手の性格や人間性が現れるのである。そして「逆もまた真なり」の言葉どおり、ある一定の文字を書くように意識して努力していると、それが行動習慣として身についてくる。
性格といったが、たとえば「粘り強い性格」とは、実際は「粘り強く行動する習慣」というように、ほとんどが行動習慣だから、望ましい行動習慣を身につけることはいくつになっても可能なのである。
そして、日常の無意識の行動の積み重ねがその人の運命を左右してゆくのだから、ぜひ活用していただきたい。

■人間の幅を広くする書き方

第一は、やる気を引き出す上では、相手の立場に立って相手を理解することが大切になる。そのためには、「偏と旁の間を広く書くこと」である(図A)
これは、「様」「都」「新」など偏と旁のある文字すべてに当てはまる。この空間は、中国では昔から「氣宇(きう)」と呼び、心の広さを表すものとされている。
ここを広く書く人は、相手の立場や意見をよく聴くことができる包容力があるので、多くの人が集まり、多くの人は多くの良い情報を持ってきてくれて、結果として金持ちになるといわれている。
ここが狭い人は、自分の考えや流儀を守る頑固職人タイプといえる。技術者としては必要な一面ではあるが、人間関係的には窮屈になる。このような人が、無意識に広く書くことができるようになると、もともとの信念の強さに、人の意見も容れることが出来るようになり人間としての幅が広くなる。
つまり、筆跡を変えて性格を変えるということは、本来の気質をまるっきり失うということではなく、状況に応じた行動が取れるというように、人間的な幅が広くなることなのである。

■変化対応力とリーダーシップ力を高める

第二に、「口」「日」「東」など、四角のある文字のとき、図Bのように柔らかく書くことが大切である。
図Bのように柔らかく書くことにより、状況に合わせた柔軟な発想が生まれるようになる。変化対応力やアイデアが出やすくなり、人間関係能力も向上するので、部下への理解力が高まり、指示命令もより円滑になって部下のやる気を引き出すことにつながる。
このような四角のある文字をきっちりと角張らせて書いていると、規則を守る真面目さは強化されるが融通性が不足してくる。
第三には、図Cのように、上への突出を長めに書いて、リーダーシップ能力を高めることである。
この突出を長く書くことは、リーダーとしての自覚を強めるから、的確な判断力や方針策定能力がアップする。これは、「木」「土」「東」など横線を書いた後に縦線を書く文字すべてに当てはまる。
逆に、このような上への突出を短く書く人は、皆と一緒に行動したがる協調性の強い人である。

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今回書いたことに、ご興味があれば、ぜひ私のホームページhttps://www.kcon-nemoto.com/wp/を見てください。筆跡にかかわる面白い情報を掲載しています。