筆跡鑑定人ブログ
筆跡鑑定人ブログ−1 |
筆跡鑑定人 根本 寛 |
このコーナーに書くのは、事実に基づく、筆跡鑑定人の「独り言」 のようなものです。 お気軽にお付き合いいただければ幸いです。 ただし、プライバシー保護のため、マスコミ報道された内容は別にして、固有名詞 は原則的に仮名にし、内容によってはシチュエーションも最小限の調整をしていることをご了解ください。 |
ちょっとした工夫で納得性を高める |
■ | スカッとするような鑑定の面白さを伝えたいが…… |
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■ | 虎の子をはたいて購入した住まいが欠陥品 |
■ | 一文字づつの鑑定と複数文字の鑑定の違い |
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■ | 笑いたいほど奏功した工夫 |
………いかがだろうか。笑ってしまうほど酷似している。「0」の大きさこそ違うが、その他は瓜二つといってもいいくらいである。「1」の字の「下から入筆する運筆」「僅かな左への湾曲の具合」「終筆部のひっかけるような運筆」どこを取っても瓜二つである。 「0」の字では「真円に近い形」「ほぼ頂点にある起筆部」などがよく似ている。一般に「0」の字の起筆は、時計でいえば一時のあたりに来る人が多いが、この文字は頂点かやや左寄りでその点でも個性的である。これならば、関係者の誰もがスンナリ納得するだろう。 この鑑定では、鑑定の面では難しくはなかったが、個人内変動を理解して納得してもらいたかった。それが、文字をクルリと回したという、それだけのことでうまく功を奏したのであった。 |
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