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◇言い当てられた短所◇
たとえば、普通なら伸びない線が伸びて、他の字画と交わってしまう「異常接筆型」の字を書く人は、一般の人がしり込みするようなことを平気でやれる気質を持っている反面、トラブルを起こしやすい。「言」という字のように、横線が並ぶ字の場合、その間隔がまちまちな「非等間隔型」の筆跡を残す人は、気分屋だ。
こういう人は、採用や人事配置のうえでは要注意、と評価されるらしい。
「質問法を中心とする心理テストにも誤差はある。パーソナリティーの微妙な色合いを補完するうえで筆跡診断は有意義だ。」
試しに、私の字を根本氏に診断してもらった。これは、心配性で陰気な性格の表れ。陽気な人は中央寄りに曲がるという。「へん」と「つくり」の間隔(気宇)が狭いのは、「気宇壮大」の逆で、精神的にセコくて、さあこい、という包容力が足りないらしい。「口」のように箱型を書く字の左上の、縦線と横線が重なる部分(接筆)が、くっついているのか離れているのかあいまいなのは、「優柔不断」。おまけに、「収筆」と呼ばれる最後の横線が左右の縦線と離れているのは、「仕事のツメが甘い証拠」ときたもんだ。
日ごろ家族が愚痴をこぼす私の「短所」を、ずばりと言い当てられてしまった。
性格を直さない限り、字も上達しないのか。そんなことはなさそうだ。悪筆にはいくつかのパターンがあると根本氏は言う。
まず、「無意識的悪筆」。約9割りもの人が、他人の字を見て、その人物像を感じるというが、自分が字を書くとき、他人がどんな印象を持つかということに気をつけている人は、ぐっと少ない。つまり、きれいな字を書くことを心がければ、ある程度はマシな字が書けることになる。
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